はじめよう!やってみよう!口腔ケア

パタカラ

2025年11月05日 10:45

【口腔機能訓練】パタカラ

お口の健康をまもるパタカラ体操。それぞれ、トレーニングできる筋肉がちがいます。

パタカラ体操について



パタカラ体操は、代表的なお口の体操のひとつで、食べものを上手にのどの奥まで運ぶ一連の動作を鍛えるための「発音による運動」です。
加齢に伴い筋肉が弱ってくると、お口のまわりの筋肉や舌の動きが悪くなります。それを予防・改善することが目的です。「パ・タ・カ・ラ」と発音することで、食べるために必要な筋肉をトレーニングします。
それぞれの運動の意味を理解すると、より効果的に実践できるでしょう。

パタカラ体操の効果

パタカラ体操には、次のような効果が期待できます。


  1. かむ力、飲み込む力の維持・向上

  2. だ液の分泌の促進

  3. 発音がハッキリする 

  4. 入れ歯が安定する

  5. 表情豊かになる

  6. 口呼吸ではなく、鼻呼吸に戻すことで口腔乾燥を防ぐ

  7. いびきや歯ぎしりの改善


「パ」 唇を閉じて食べこぼさない


破裂音の「パ」は、唇をしっかりと閉めて発音します。
唇は食べものをお口の中に取り込んで、こぼさないようにする役割があります。
「パ」の発音は唇を閉める筋力を鍛え、食べものをお口からこぼさないようにします。


「タ」 食べものを押しつぶす・飲み込む



「タ」は、舌をしっかりと上あごにつけて発音します。

お口の中で食べものをかむときや、かんだ食べものを飲み込むときには、舌全体が上あごにグッとついている必要があります。

舌が上あごについていないと、食べものを押しつぶしたり、うまく飲み込んだりすることができません。

さらに、「タ」の発音は、舌を上あごから下あごへと打ちつける動きになるため、舌の筋肉のトレーニングにもなります。


「カ」 食べものを食道へ運ぶ



「カ」はのどの奥に力を入れて、のどを閉めることで発音します。
食べものを飲み込み、そして食道へと送るためには、一瞬呼吸を止めることが必要です。
この動きができなければ食べものをスムーズに食道へと運ぶことができません。
「カ」の発音は、誤嚥せずに食べものを食道に送るトレーニングができます。

「ラ」 食べものをのどの奥へ運ぶ



「ラ」は舌をまるめ、舌先を上の前歯の裏につけて発音します。

食べものをお口の中まで運び、飲み込みやすいようにするためには、舌がよく動かなくてはなりません。

「ラ」の発音は、食べものをのどの奥へと運ぶための舌の筋肉のトレーニングができます。


パタカラ体操も、お食事前に


パタカラ体操は「嚥下体操」や「だ液腺マッサージ」と同様に、食事の前に行うととくに効果的です。

もし食事前が忙しくて難しい場合は、時間があるときに「パ・タ・カ・ラ」と発音してみましょう。

発音するときは、できるだけ大きく、はっきりと言うことがポイントです。皆さんで楽しく取り組むのもおすすめです。

また、ただ発音するだけでなく、好きな歌に合わせて言葉をのせてみると、より口ずさみやすくなります。


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