とろみ剤の使い方
2025年11月05日 11:47
【お食事の工夫】とろみ剤の使い方
安全に、飲み込みやすくするために使うのが「とろみ剤」です。
とろみ剤について

とろみ剤とは、食べものや飲みものに加えまぜるだけで、適度なとろみをつけることできる粉末状の食品です。とろみをつけるだけではなく、ゼリー状に固めることのできるタイプのものもあります。
食品の温度に関係なく、とろみをつけることができます。
とろみをつける理由
とろみ剤は、飲み込む機能の低下した方が、安全に食事をするために使用します。
とろみをつけることで、お口の中でまとまりやすくなり、ゆっくりとのどへと流れていきます。
4段階のとろみの強さ
日本介護食品協議会により、とろみの強さと使用量が区分されています。
とろみの目安表示は4段階ありますので、表を参考に選びましょう。

とろみ剤の使い方

とろみ剤の注意点
とろみ剤は便利ですが、使うときには正しい知識が必要です。
注意点を守らないと、安全にお食事をとっていただくことができません。
1. 使用量を厳守する

とろみのつき方は、加える料理や飲みものの種類、温度、そして加えてからの時間によって異なることがあります。とくに、温かいものにとろみを加えて冷めてしまった場合は注意が必要です。
また、商品によっては時間が経つにつれてとろみが強くなり、ベタベタになってしまうことがあります。ベタベタになったとろみは、お口やのど、食道にくっつきやすく、危険な場合があります。
「とろみが足りない」と感じても、むやみに量を増やさず、正しい使用量を守ることが大切です。必ず使用方法に目を通し、とろみを加えた後に何分待つべきかを確認します。それでもとろみが足りない場合は、別の容器で濃いめのとろみ液をつくり、少しずつ加えて様子をみるとよいでしょう。一度とろみがついたものにさらにとろみ剤を追加すると、ダマになりやすいので気をつけてください。
お食事の際には、とろみの状態をよく確認します。また、分量を守るために「スプーン一杯」がすり切りなのかも意識しましょう。入れすぎてしまうと、もちのようにお口やのどに張りつきやすくなり、とても危険です。
また、味や食感も損なわれてしまい、とろみ剤を使ったお食事が受けつけにくくなることもあります。
2. とろみを均一につける

とろみ剤を加えるときは、「入れてからかき混ぜる」のではなく、かき混ぜながら少しずつ加えるようにしましょう。そうすることで、ダマになりにくく、きれいにとろみをつけることができます。
もしダマができてしまった場合は、その部分を取り除き、なめらかに仕上がった部分だけを召し上がるようにしてください。ダマや粉が残っていると、のどにつまる危険があるので、注意が必要です。
3. 各商品の使用方法を確認する
現在、さまざまな種類のとろみ剤が登場しています。
使用方法はその商品によって異なります。とくに、初めて使用する商品の場合は、使用方法をよく読み、正しく使いましょう。